専業主婦の前提
●揺らぐ専業主婦の前提
これまで描いてきた主婦たちの二つの近未来シナリオは、今すでに始まっている様々なことが、もし、それぞれの方向に、極端に発展していったら、例えばこうしたことが起こりうるというモデルです。二十一世紀へ向けて、今、政府では将来の設計を立てるために様々な予測や長期計画をたてています。また、女性グループも、どんな制度が必要かの提言を活発に行っています。「○○計画」なんていわれても私には関係のないこと、と思っている女性は多いでしょう。でも、こうした計画を実際の女性の生活にあてはめてみると、こんなに違った生活像になりうるということを、実感していただきたかったのです。厚生省は、少子化などで年金の保険料を払ってくれる人の数が減って、財源難も一段と深刻になり、超高齢化時代の二○二五年に、サラリーマンが加入する厚生年金を今の制度のまま続けると、現役世代の保険料率が今の約一七%から約三四%まで上昇する(うち半分は企業の拠出)、との推定結果を発表しています。現在は、専業主婦と夫の扶養に入っている女性約千二百万人の分の年金は、外で働いて保険料を払っている男女も分担しています。働く女性や独身男性からは、「年金の財源難が問題になっているときに、これほど膨大な数の専業主婦の年金を無関係な自分たちが今後も負担しつづけ、しかも将来は今の倍ものかけ金を払わなければならないのは納得できない。専業主婦も外へ出て働いてほしい」との声が出始めているのです。
結婚後の生活で問題が発生し、解決しようとすると、また別の問題が出てくるかもしれませんが、相性ピッタリの結婚相手を見つければそんな心配は少しで済むでしょう。
参考:出会い アプリ